公開日:2025.05.04更新日:2025.05.06
巻き爪のセルフケアについて


時々つま先の親指の端っこが痛くなるのですが、巻き爪を自分で治す方法はありますか?

軽度であればセルフケアで改善する場合もあります。ただ爪の状態に合った正しい処置をしなければ悪化する恐れがあります。
巻き爪は症状(痛み・炎症・出血の有無)や、爪の特徴(形・厚さ・大きさ)によって適した対処方法が異なります。自分で治そうとしている方は、ぜひご参考ください。
症状
時々痛くなるということは、爪が皮膚に食い込んでいて物理的に痛いのもしれませんが、炎症を起こしているから痛いのかもしれません。医師でない限り、その状況判断を自分でするのは危険です。炎症がある状態であれこれセルフケアを行うと炎症がさらに悪化してしまう事があります。痛みが小さくても炎症や出血がある場合は、近くの病院の皮膚科を受診して必要な治療を受けることをおすすめします。
爪の特徴
軽度の巻き爪であれば、深爪をしない爪の切り方(スクウェアカット)や、やわらかい綿(コットン)を爪と皮膚の間に入れて、爪を浮かせて痛みを和らげる等のセルフケアは可能かと思います。しかし、爪が薄い方は綿を詰めすぎると爪が割れることがあるので注意が必要です。
市販の巻き爪矯正グッズを購入して治す方法もあります。しかし、爪の形・厚さ・大きさは人それぞれです。ご自身の爪の大きさに合ったサイズがあるのかどうか、爪の薄さや硬さについて使用上の注意書きがないかなど、しっかり確認するようにしましょう。たまにある事なのですが、爪の薄い方がセルフケアで爪を割ってしまうケースがあります。また、爪が厚い方(肥厚爪など)は、爪が巻いてしまうと市販グッズで治すことは困難です。
正しいセルフケアで巻き爪予防
コットンやテーピング、市販の巻き爪矯正グッズを使った方法など、自分でやった方が痛くないとは限りませんが、巻き爪を予防する上でも日頃のセルフケアはとても大切です。
一時的なセルフケア
爪をちょうど良い長さに保つ【軽度の場合】
深爪をしている場合、コットンパッキングやクリップによる対応ができないこともあるので、まずは爪を適切な長さに伸ばすことから始めてみてください。
コットンパッキング【軽度の場合】

巻き爪の最も簡単な応急処置としてコットンパッキングがあります。お風呂上りなど、爪が柔らかくなっているときに、米粒程度に丸めた乾いたコットン(綿)を爪の角と肉の間に入れます。食い込んだ爪を指の外側に出すように持ち上げる方法です。
コットンパッキングをすることで、爪と肉の間に隙間ができます。これを繰り返すうちに爪の角が肉に刺さらなくなり、痛みが緩和されます。
注意点として、コットンを一度にたくさん詰め過ぎないようにしましょう。無理に綿を詰め込むと爪が折れてしまいます。爪が薄い方はコットンを少しずつ詰めるようにしましょう。
テーピング【軽度の場合】

軽い巻き爪の場合、テーピングで皮膚を引っ張って皮膚を爪から離す方法があります。くい込まれている指の皮膚を下に引っ張り、爪が皮膚に与える圧力を弱くする方法です。爪が食い込んだ皮膚にテープを貼り、らせん状に引っ張りながら足指元の方にテープを巻きます。
巻き爪用クリップ【軽度~中度の場合】
巻き爪用のクリップを使い、爪を矯正して伸ばす方法です。一般医療機器として市販されており、自分で付け外しができるメリットがあります。
クリップの両端にあるフックを爪先に引っ掛け、テープで固定するだけの簡単な矯正方法です。形状記憶合金が元に戻ろうとする力を利用して、曲がった爪を伸ばします。ただ、深爪をしていると装着ができません。爪の形・大きさ・厚さによっては別の対応が必要です。
医療機関での診察が必要な状態
もし爪の周りが腫れていたり、血が出ていたりしたら、医師の診察や治療が求められます。また、糖尿病の方が巻き爪で痛みを感じた場合も、かかりつけの医師に相談しましょう。自分で巻き爪の問題を解決しようと考えている方もたくさんいますが、上記のような状況に該当する場合は、医療専門家による治療が必要となります。